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イベント開催報告

版画で見る明治維新

 

 4月27日から、山口県立山口博物館で、「版画で見る明治維新」(開館99周年テーマ展)が開催されています。
 5月29日までの前編と、6月2日から7月3日までの後編に分けての展示です。
 前編では、江戸時代末から戊辰戦争までの間の版画が展示されています。

 版画は時系列で展示されており、最初は東海道五十三次の絵で有名な歌川広重の版画です。

 歌川広重は、錦帯橋や下関なども描いているのです。実際に訪れているかどうかは不明ですけれど。

 また、市民にとっては興味深い、幕末頃の山口を描いた鴻城錦絵も展示されています。

 これは「衣食住之内家職幼絵解之図」のうちの家を建てるときの様子の一枚です。こういうので江戸時代は知識を得ていたとおもわれます。

 側面のケースでは、おもに外国の情報を描いた版画と、ペリー来航に関する版画が展示されています。当時の人はこういうものでいち早く情報をつかんでいたのでしょう。

 もちろん正確な情報とはいえない部分を含んだ版画もありますが、ともかく当時の人はこれらを見て、これが真実だとおもったわけですから、そういうことも考えながら見るといっそう興味深いとおもいます。

 外国船の船や、外国人の姿などがビジュアルに描かれています。
 画像で紹介しているのは「紅毛人康楽之図」。ようは外国人の食事風景ですが、西洋の書物の挿絵を見たか実際に見た人でないと描けない描写です。

 隣のケースでは、ペリー来航で人生が大きく変わった吉田松陰と僧月性に関する資料が並んでいます。

 さて、同館の歴史資料展示は通常ならこのフロアだけなのですが、今回は最上階のフロアも使っての展示です。いかに資料が多いか。見応え充分の展示となっています。

 ここでは幕末の志士に関する資料が展示されています。
 これは桂小五郎が京都で幕府に追われているときに恋人の幾松に助けられたという有名な逸話を描いたものです(制作は明治27年)。

 こちらは、長三州が描く、七卿落ち図。有名な絵です。

 そしてこちらは目玉もかもしれない展示です。
 並んでいるのは頼山陽が書いた「日本政記」という本です。書状が添えて展示されており、そこにはなんと、長州ファイブで有名な伊藤博文と井上馨が、英国に留学するときにこの本を持って行きますということが当人の自筆で書かれているのです。

  展示場はさらにもう一フロアあります。こちらでは主に幕府対長州藩の戦いについての版画が展示されています。
 こういう版画は大都市の江戸や大坂で出されただけあって、例えば第二次長州征伐の大島での戦を描いた図では、長州藩の陣地を「敵陣」と書いていたり、関門海峡はかならず幕府親藩の小倉側から描いていたりします。

 右の版画は長州藩と外国船が戦った下関戦争の図ですが、よくみると外国船は沈没しています。事実に反するのですが、これをみた江戸っ子や浪華っ子たちは快哉を叫んだかもしれません。
 歴史に関して、これらのようにビジュアル的な資料が並ぶと、歴史に詳しくない人でも楽しめると思います。
 観覧料は、全館が見学できる常設展示入館料に含まれています。大人150円。学生100円。19才未満と70才以上は無料です。ぜひご覧下さい。

 

 

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